初診時の流れ

保険証、受給者証
投薬されている場合にはその薬の内容が分かるもの(お薬手帳など)
などを必ず持参してください。

保険証をお忘れの場合、規則に則りまず10割全額を負担して頂き、保険証確認後に自己負担以外を返金することになります。初診時は色々な検査を行うため、料金が高くなりがちですのでご注意ください。また、再診時にも月替わりした最初の受診時には保険証の確認が必要となります。

医科の病気や出されている薬は歯医者には関係がない、と思われている方がいらっしゃいますが、糖尿病は歯周病と関係があります。多くの薬でお口の中が乾燥する副作用がありますし、歯ぐきが腫れる副作用を持つ薬もあります。最近ではポリファーマシーといって、多くの薬を服用している患者さんは腎機能に注意する必要があります。歯科で出す薬の多くは腎臓で代謝されますので量の調整が必要な場合もあります。そういった意味で全身状態や出されている薬の把握は非常に大事です。

1.質問用紙記載

予診表(必須)

以下の予診表は必ず記載して頂きます。予めダウンロード、印刷して記載してお持ち頂くと事務手続きがスムーズです。PDFとなっております。

受付年月日、カルテ番号以外の所を埋めて頂きますようお願いします。

口腔関連QOL(任意)

口の中のどのような所に不満があるのかを明確にするために以下の質問用紙にも記載頂くと問診時に役に立ちます。

2.問診、診査

質問用紙に記載して頂いた事を確認しながら、問題のある部位や症状、経緯等について伺います。
その後、口の中や周囲の簡単な診査を行います。

3.検査

当院は基本的に口の中全体を検査して悪い部位をピックアップ→治療計画を立案します。
そのため、基本的に口の中全体を対象に以下の検査を行います。

①レントゲン写真(小さいレントゲン10枚)
②歯周病の検査(1歯6点、28歯の場合168点)
③口の中の型取り
④口の中の写真(5枚)

4.現状の説明

検査結果で現在、どういった問題があるかに関しての説明を行い、紙でお渡しします。
ここまでで大体1時間程度かかると考えて頂ければよいと思います。

5.必要なら応急処置

痛みなど不快症状が認められる場合には、その部位に対して応急処置を行います。

2回目以降の治療

2回目以降の治療に関しては、検査結果によって異なりますが、一般的な当院での治療の流れについてご了解します。

1.歯磨き指導、歯周初期治療

歯周病と診断された場合、歯磨きの状態のチェックと指導と、歯についたプラークや歯石などの感染源の除去を行います。歯周病の治療に関しては別のページで解説しておりますので、そちらの方もご参照ください。歯周病の治療は中等症~重症であればある程度回数がかかります。

歯が汚れていては、虫歯があるかどうかの正確な診断ができません。また、当然ですがさらに虫歯が増える可能性があります。そのため、歯周病でも虫歯でも歯磨きの状態評価と指導は必ず行います。歯磨きは日頃の習慣を強制的に変えて頂く必要があるため、人によって習得に時間がかかる事もありますが、定期的に指導をします。虫歯の場合はフッ化物が入った歯磨き粉などの使用もとても重要です。そういった指導も合わせて行います。

どうしても優先しなければいけない他の治療があれば、並行して行います。

2.治療計画書の作成、説明

口の中の汚れがある程度しっかりなくなった段階で、1本1本の歯に対して虫歯の正確な診断、歯周病のリスク、治療の必要性などを判断していき、それを紙にして説明します。
この段階で、治療期間や費用などの概算についてもある程度お話します。
咬み合わせの再構築が必要な場合などでは、治療計画が複雑になる場合があり、治療計画書を何回かお渡しする可能性もあります。

3.治療計画の相談と決定

提示した治療計画に対して、全てを行うのか一部だけ行うのか、どこまでやるのか、などといった相談をします。これは提示した治療計画を家に帰ってもう一度よく読んで頂いてからでもよいですし、その場で時間があれば相談することもあります。複雑な治療計画の場合は必ず一度持ち帰って頂き、しっかり考えて頂いてから相談します。

患者さんの希望を踏まえて治療計画を修正して、現段階での治療計画を確定させます。患者さんが納得しない治療を無理に推し進めることはありませんが、必要なら必要と進言はします。

4.本格的な治療開始

治療計画が確定してから、本格的な治療を始めます。

5.治療終了後に再検査

治療が終了したら治療効果がしっかり出ているかを判定するために再度検査を行います。

①レントゲン写真(小さいレントゲン10枚)
②歯周病の検査(1歯6点、28歯の場合168点)
③口の中の型取り
④口の中の写真(任意の枚数)

6.定期検診

再検査時のデータから虫歯や歯周病のリスクを判定し、そのリスクに応じた定期検診の頻度を決定します。リスクが高い場合は1~2か月に1回程度、リスクがそれほど高く無い場合は3~6か月程度、この人は大丈夫という方は1年に1回程度など、人により様々です。
最近は保険治療で定期検診がある程度サポートされています。

注意

ご高齢の方で、自分は全く病気を持っていない、かかりつけの病院はない、と問診の時におっしゃる方がたまにいらっしゃいます。しかし、確認のために血圧を計測すると(200,120)などといったかなりの高血圧が見つかることがあります。高血圧は放置すると脳卒中など色々な血管疾患のリスクとなりますので大変危険です。
高血圧の境界値はだいたい(140,90)程度であり、ガイドラインでも血圧があまりにも高い時の歯科治療は中止するように記載されています。

当院では、こういった場合、高血圧のコントロールのためにまず内科をご紹介することにしております。また、糖尿病だと言われているが検査値を把握していないし通院していない、などといった場合にもまずは内科受診をして頂きます。
定期的な健康診断を受けていただいていればこういった事は起こりづらいですし、勿論ご自身の体の問題点も分かります。是非定期的な健診を受けて頂きますようお願いします。