定期的な管理の重要性
当院では治療が終わった後に、初診時に行った以下の検査を再度行います。
①ポケット測定(深さ、出血点の測定)、歯の動揺
②レントゲン写真(10枚が基本でそれ以上の場合あり)
③口の中の写真撮影
④上下の型取り
これは、終了時点での再発リスクの評価を行うためです。
虫歯や歯周病は一度治療したら再発しない、と誤解されている患者さんがたまにいらっしゃいますが、それは違います。
虫歯を削って白い詰め物や金属の詰め物で詰めた場合、自分の歯と詰め物の境界がかならずできます。その部分に磨き残しがずっとあると再度虫歯になってしまう事はよくあります。
歯の神経を取ってしまった場合、虫歯による痛みを感じないために気付いた時にはかなり進行しており、抜歯になってしまうと言うことも少なくありません。
歯周病に関しても、治療して良くなった、というのはあくまで進行を一時期的に止めている、緩解している状況であり、リスクが高い人が放置すれば進行が再開する可能性は高いです。
虫歯に関しても歯周病に関しても、一度失ってしまった物は基本的に戻せません。つまり失わないようにする努力こそが最も重要な事です。
定期的に通院する事が重要です
当院では、個々のリスクにあわせた定期的な受診間隔を設定します。リスクがかなり高い方は1~2か月毎に来て頂きますが、多くの方は3~4か月程度に1回の受診頻度になります。
受診時に以下の検査を行います。
①ポケット測定(深さ、出血点の測定)、歯の動揺
②口の中の写真撮影
③視診(実際に目でみて異常がないか確認)
④歯磨き状態
⑤レントゲン写真(10枚 1年に1回程度)
定期健診時に治療の必要な部位が発見された場合、早急に治療を開始します。
このサイクルにより、異常があったとしてもできるだけ手遅れにならず介入する事ができます。
40年以上通院している患者さんもいます
当院は130年以上歴史がありますので、分厚いカルテの患者さんが大勢いらっしゃいます。
こちらの方はもう40年以上通院されている方ですが、45歳の時には28本全て残っていました。40年定期的に通院されている間に上の歯が被せ物になったり、保存不可能な歯が抜歯になったりと色々治療を行っていますが、自分の歯は24本残っており、86歳でも何でも食べられます。